雑記トト

be here now.

また冬終わる

沖縄でも凍える夜、日本中どこもかしこも寒い夜、布団の外ではやってけない。それでもまた新しい季節がやってくる、はず。

あれ?区切りはどこにあるんだっけ?

時代にしろ、齢にしろ、日々にしろ、区切りは無数に生まれて繰り返してる、終わらねー。句読点の打ち方も知らないくらいだから、区切りをよく見失うわけです。

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わずかしかない沖縄の寒い日々で、内地生まれのずっこけ迷探偵二人で作り始めた、川と海に挟まれた砂地に露天風呂。大がかり過ぎて、湯を張る頃にはもう暖かい日々を取り戻してること間違いなしのこの沖縄は名護で、それぞれが、それぞれの道を確かめながら、とりあえずは生きていく日々に線を引いて確かめながら時は止まりません。

コロナウィルス、あれれ、大変だわこれは。沢山の苦悩を抱えたこの世界でも、どこか腹を抱えて笑う出来事が必ずあるから、自分たちは時を止めずに精一杯日々を過ごしていくのみなのです。それはど苦悩真ん中の人でも同じこと。

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春に大阪へと、夏に東京へ、秋に四川へ、次の冬は一体どこかしら。予定は未定で、未定な予定は予定通りの予定。

しかしこの沖縄はどこへ行くのにも便利でチケットは安い、多動な人間にはもってこいです。第二の故郷を見つけた喜びと、まだ早かったんじゃないかと思うほどに、この地の緩やかに流れる時間によってふやける脳みそを耳の穴から出て行かないように時々草刈機を駆りながらイヤホンをして爆音を脳に流し込んでいます。

喝入れて、鞭打って。

明日も明々後日も、毎日毎日、残り少ないこの人生を駆けずり回り、楽しみきるのみです。

 

「風呂出来るかなー……いや!絶対できるし!きっと初浸かりの湯は極楽よ!」

 

Music : Look Around - Stevie Wonder

Location : Nago East coast road.

夏の色想いまくり。

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認知革命を経て人はどうなりたい

「認知革命=嘘と言えば聞こえは悪いが、いい嘘も悪い嘘もあり、それによってホモ・サピエンスは発展した」

希望は殆ど嘘によって成り立っている、絶望も殆ど嘘にたどり着く。

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歳を重ねて苦難を多く経験すると世の中に蔓延する嘘に気づき落胆し絶望したり、逆にそれを生きる大きな力として人生を躍進させたりしている。あらゆる宗教の修業の果てのだいぶ手前でたどり着くこともできる。のほほんと笑顔で万事順調な人はこの世にいないので全ての人に気づく機会が訪れる。勿論その嘘を乗り越えた先で"嘘を嘘ではなくする"人もいてそれは良くも悪くも人が生きる力だ。

隣にいる人が本当の事を述べているかは誰にもわからない、極論だけど本人すら分かっていない可能性がある。だが何はともあれ少し想像を膨らませればわかる事だが、全員が無口では人は生きていけないし何も文明は発展せず、その日暮らしどころかその瞬間暮らしで欲に忠実で満足を知らずただただ命を消費して、他の動物たちとの生存競争や自然の脅威に立ち向かえずにはいお終いとなる。

無口だろが、お喋りだろうが、想像の世界だろうが、現実の世界だとしても結果は同じであり、またどこをどう切り取りどう解釈するかでお終いには色々あってそして確実にやってくる。

嘘、お終い、と連発しているが勿論逆に真実と始まりもある。

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自らを奮い立たせる嘘も人生には必要だ、真実や現実を直視しているだけでは生きていけない。だが、家族や友人に希望を持たせる為に半端な夢や嘘を語っていてはいけない、あくまでも自分自身だけに留めておきたい。そういえば”語り”と”騙り”は日本語だと同じ発声なのが面白い、面白い語り手はある意味騙り手なのかもしれない。真実という思い込みだけでは面白い物語や体験は生まれないし、真実や真理など生きているうちに手に入れようと追いかけていては何も面白い出来事が自分に訪れてはこない。

 

喜びに満ち溢れた時間だけを過ごすことはできず、逆に悲しみに包まれ続けることも人生にはない。1日のサイクルだけを見ても喜怒哀楽や良いこと悪いことが訪れる、自分がもし万事快調だとしたらその時に近くにいる人がそうではないかもしれない。それでも人は常に良い出来事を追い求めて生きていく悲しい生き物である。だが事実そうなのだからそれを受け入れて、良いことは出来るだけ良く、悪いことは出来るだけ少なくできるようにしたいものだ。無為自然はその先だが、そこにたどり着くには相当大変だし、たどり着いてもいつそのコンディションを失うかはわからない。

認知革命という言葉に対して共通認識も持つ必要すらないな、革命が起きた時にある心理は失われて、また生まれ、失われてを繰り返し続けている今、途中の今、認知革命の成れの果てが今の世界なのかもしれない。

 

求めては失い、失えば求めて。

 

そのあなただけが持っている理、あなたが心に留めておけばそれは真理だ。

 

 

Music : Sataifia - Acid Arab

Location : Tokyo.

生き晒しでピース

眠りにつこうとする時に浮かんだアイディアを「メモはいいっか、明日も憶えてるだろう…」と惰眠を貪り数多くのアイディアを逸してきている私は、欲に負け自分の為に闘えず、自分の為に生ききれておらず、生きる為の睡眠欲を誰かからの連絡に反応し起きてしまい、すっかり目を醒ましわざわざこのように書いているのだから、全くもって不毛、不毛、不毛!不毛の中にも気づきを見出したりして、ああなんとキリのない、ホント不毛ですよね。

明日もしっかりラーメンを食べていきましょうね!

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一:他人の為をと思うならば先ず自分

 

二:自分の為に自分の欲と闘う

 

三: 気づいたアイディアはまずメモ

 

四: 生きる為の睡眠、惰眠は惰眠

 

そうそうそういえば、今年2020年は占い界隈で、大変な年になるぞと去年の秋口あたり、いや、早い人はそれ以前から騒いでいるわけですが、確かに世界的に騒動が絶えていないのは事実です。

オーストラリアの大規模森林火災、中国武漢での新型肺炎ウィルス、これだけの大騒動は近年では稀です、確かに。既に起きている他の様々な大きな問題書ききれないですよね、もっと更に様々な試練が人類に降りかかるでしょう、そして日本では東京オリンピックが夏に行われ、一応国を挙げてのビッグイベントが執り行われる訳ですが、どうなることやらと言う人もいます。

私は占いで運勢を見ません、未来を見ません、求められたときに、その人のおおよその星の運行によるこんな感じかもねーとみることはありますし、言うこともあります。世界レベルで求められることなんぞ若輩者の私に求める人はいませんが、もし求められれば、星の運行に基づいて何か言うかもしれません、ですが、私個人的に正直これから先に起こることの予測や、占いについて全く興味が湧きません。

じゃあ「占い師」とはなんだといえば、本来は?一般的には?未来を占う人間を指すようです、ですが私は占星術を用いて相談に来る方の「今」に目を向ける為に、過去の問題、それは、トラウマや、人間関係から発展してしまったトラブル(ほぼ悩みの全てです)そしてそもそも自分とは一体何者なんだろうと答えを求める人に占星術を通して助言を行なっています。

ハッキリ言ってそれ以上のことは自分でなんとかせい、と思っていますし、言っちゃいます。

相談をしてきた人が自分でなんとかできるようにスッキリとした心持ちで、その人が「今」にきちんと挑めるように運ぶまでが私の役割だと、占星術師として自分を断じています。

それ以上の未来の予言めいたことは戯言でしかなく、人がそれを頼りに日々を過ごすことの危うさは計り知れません。

私は、星を信じるちょっと胡散臭いカウンセラーといった位置づけでしょうか。

相談者を「今」に目を向けて、「今」に挑めるようにするのは私がとにかく努力し続ける点ですので、とにかく「今」に挑めてない感、目を向けれてない感を自身で感じる人はいつでも相談に来てください。

つまるところ今年がどんな年になろうとも最後は自分、そして今目の前のことです。

と、大見得切ってみても自分も所詮はまだまだ全開に「今」に挑めているのかといえば冒頭の通り疑問ですが、ただ不安を煽るだけのクソッタレの占い師やら、それだけでなくあらゆる専門家面したクソ共の声が聞こえてきたら是非耳を塞いでください、あ、クソとかいう言葉を使う奴がどうなんだろう、という吟味も忘れずに。

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あらゆる生が、生恥晒して、生き晒しだと考える「今」の自分は明日も懸命に生きてやろうと。そしてやっぱり、今日の死である睡眠に向き合い寝ようと思います。

 

「ピース、ピース、ピース」

 

Music : 寝る - 睡眠音楽のアカデミー

Location : Bed, Tokyo.

数限りある旅、酒でぶっ飛ばせ

このトリップは何度目だ?とかじゃなく、うおおおお、この体感、体験はあと何度できるかわからないから、やっぱりとことんやるのが筋でしょ!江戸の遊女に塩二郎とも、武左とも、当然、野暮だねえ、なんて言われたくないけども、間夫とも言われたくないよなんていう部類の男二人が、神田川を覗きつつの道、深夜を徘徊つかまつる。

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大体良いトリップは何気なく始まって、とにかく途方もなく歩くっていうのがミソなんだろうか。そして、酒量を飛びが凌駕する。

真冬、土曜の夜、出稼ぎ仕事終わり、心解れる東京の男の宅にて、土産も持たず失礼な客ながら、奥方が用意してくれた湯豆腐と、主が捌いた皮剥の刺身を馳走になって、ハイボールから、日本酒、瓶に入った焼酎まで、ガンガンに空け放題、勿論、ガチッと博士を胃袋が掴んで「音でも聴き行きましょうよ」の一声でババっと上着を羽織って、冬の暗闇の外へと繰り出した訳です。記憶は既にぶつ切りモードへ。

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漂う万能感、酔いと禅のMIXされた弾丸が脳髄を直撃したらそれはもう完全無欠なのですが、そこは夢の国どころの騒ぎじゃない暗闇をひたすら歩くわけで、無謀ながらも大丈夫、問題ない、しっかり迷ったりしつつ、おや?あれ?むむ?連発の見覚えのある風景、何遍も何遍も通ったことあるんだからそりゃそうだなんだけれど、何も問題はない、我々が歩む道は間違っていないんだと即座に悟れる人間の状態に入ってるから、しっかりコーヒーも入れて、歩くは続く、途中の景色を楽しみ、話、笑い、飲んで、着いた西高円寺、誰かのパーティはもう終盤、一体何時間歩いたんだ?三時間だ…爆笑ながらも「まあまあ、いきましょ、いきましょ」音を掴んで踊り、テキーラを煽って、汗かき、戯れて、いよいよ撃沈へと向かう前に脚がガクガクしながらタクシーで駆けつけた朝日と月は、星違いだけども、空海の拝んだ明けの明星ばりの感動を味わって遂に宅にて寝床をいただき、男からおすすめの「ネオ忠臣蔵」を聴き、爆笑のまま地球の底の底まで沈没したのであります。

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最良の記憶と現実を運んでくれた、色々考えさせられるも、素晴らしき酒に感謝し、博士に畏敬の念を込めつつ、また東京最期の日に初老を迎えつつあるのにやっぱりトコトンいく旅の友と飲み明かしたいと思うけど、予定は未定でこそです。

 

「制御するなよ、限界を決めるな、己を信じてぶっ飛ばせ!」

 

Music : human patterns - Roman Flügel Remix

Location : Grassroots, Suginami, Musashino, Tokyo.

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無心、不倒

どんな現実に直面してもありまのままの自分でいれば、倒れないぞと意識せず、倒れた時自然と立ち上がれる

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なんと素晴らしきこの人生!

 

たった一日の中でも感情の波が上下するのだから、一週間、一ヶ月、一年、残された人生の時間で色々あるのはあったり前なのだけど、その波を捉えようと勘ぐり、あらゆる努力をして、波を捉え、好調の波を更に増幅させるような過ごし方をすると、一気に下降の波となり、高いビルの窓から突き落とされたかのような衝撃とともに長い下界生活が待ち受けている。なんてこともあったりなかったり。全てはある一定のパイの中で収束してるようです。

それもこれも波を捉えているのには間違いないのですが、上から下への瞬間は、好評判の料理屋で食当たりでもしたような衝撃で、この現実を適当にやり過ごすのは中々に過酷で全然楽しくないのです。

そんな時は、誰かからの甘言も、諫言も耳を通して脳を冷え込ませて、たとえ身体を動かし汗をかいても、冷めた脳は冷静に自分を俯瞰し、不調をまたしっかりと捉え直すだけだで、こんな時にはただただ無口に黙々と満されぬ時間をやり過ごすしましょう。

そして、わかり切っている答えは、好不調の波など捉えようとせず、やはり水のように、流れるままであるべきでしょう。だけどそれが出来ない!難しい!感じさせてくれ!

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水のように無心で全てを受け入れる時間は必ず訪れるにしても、人が人であるが故の煩悩の揺り返しは時間と共に必ずやってくるのです。

どんな行者、聖人君主、悟りを開いたとされる人々も、見た目や、話すことではわからぬ内なる生の苦しみがあるということでしょう。完全な人間などおらず、いたとしたらそれは人の枠組みから外れる者で、我々の世界には介入してこない超自然的な生物、それを我々が見ることが出来たとしても、ヒントを少しもらえるかもらえないかで、その存在になり得るなどと傲慢な心持ちでは、あっという間に波の下へと溺れこむことになるのです。

たかだか数千年程度の間に人間が書き記した、生の教則本を僅かなこの身体の生涯で読み込んだとて、答えはなく、宗教も哲学も科学も、未知への希望があるだけで、今に目を向けさせるには、自分自身の生とひたすらに向き合い続けるより他ないということなのでしょう。

 

「あれは幾千の光か、それともたった一つの光か、よもや無いのではあるまいね、目を瞑むったらば見えるのかい」

 

ともかく、

みっともない醜態を晒して、今年も楽しもうぜ!

 

Music : Stardust - Django Reinhardt 

Location : OURA BAY NAGO, OKINAWA. 

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強制終了を経て

2019年、私の課外活動は終了し、残りの日数は1mmも無理せず過ごします故、また来年よろしくどうぞお付き合いください

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11月中はずっと風邪ひいたり治ったり、咳込んだり、熱出しても病院いかずに市販の薬と大量のご飯でなんとかなったけど、占いをしすぎた感を常々感じてたり、その辺の無理がたたったか、人生初めての扁桃炎、腫れまくり、熱出まくり、ご飯食べれないゼリーマンになりながらそれでも沖縄に来て初めての100自分の意思で出展したイベントにて、占いしまくり、社交して、終わってから寝床の村に辿り着いてみれば、やり切った!と、喉が完全closeで唾も水も飲めない状況に陥って夜通しありとあらゆる角度から自分の体調、状況と選択肢をググり尽くした私は朝7時に怠い〜、だけどこのままじゃ無理やばい、しかし、寒いし、熱もあるから肌着着て、シャツ着て、ダウン着て、デニムコートを羽織って前ボタン全部止めて、首元に風当たぬ様タオルを入れて、頭デカイから倉庫に転がっている、同じく頭デカイ何処かにいる持ち主不明のフルフェイス黒メットを被りスズキの原チャリに跨り、おそらく日本で最も簡単な東海岸から西海岸への山越えを、もうこれしかない感、と一欠片の勇気を持って敢行したのです。

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名護の西側、沖縄県立北部病院の救急で診てもらった結果「これからレントゲンと、脳のCTも撮って、血液検査しますけど、脱水症状でてますし、喉の様子からして栄養補給どうしてもできないですね、ですよね?唾も飲み込めないんですよね?はい、なので入院ですねー」と即入院。

今夏沖縄へ来てから長く続いた日常の強制終了とあいなった訳で、検査の結果、扁桃周囲膿瘍は手術は必要なく、点滴繋いで、抗生物質投入しまくって、栄養分?ぶち込んで、痛み止めも入れて、左手はメカですよもう、腫れが引いて、喉が開通してご飯を食べれるようになれば一週間ほどで治るということで、とりあえずなんでもいい、衰弱してくしかないコースだった訳ですから、栄養を口をうごかさなくても左手から吸収できて、綺麗な布団にベッドしかもリモコンでビー、ビー、と自動で形変えてくれるし、優しい看護士の皆様は正に天使だし、とにかくなーんの用事もない、身体は最高潮にきついけれど、なんとも言えぬ開放感、閉鎖的自由を味わって過ごせるのですから自分は今最高、そして幸せ者なんだと思うわけでした。

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入院してから三日目の膿みと身体が格闘して、まだ声を出すのが辛い夜に、病室の隣から漏れ聞こえる音に興奮してしまった私は声が出ないからどうしようもなく、どうしようどうしようとおろおろしながらその漏れる音に聞き耳を立て続け、隣に寝る男のそれまでの情報を整理し、確か昼くらいに誰か、見舞いの人だか、看護師だかと話してる時には「…BMXに関わる仕事をしていてそれで怪我して入院…」的なことを言ってたなと。うわーでもほぼノーチェックだぜ…

Miles Davis のアルバムKind of blueを聴いてるなー、多分日中聞いた声的に同年代ぽいんだけど話したら面白そうな人だぞと思いながらもまだ世間話もできない喉だから、ボケーっとベッドに横になってスマホを触っていたら、サイレンの様な高音が一音づつ上がるあの曲が!うお!これ最高だよね!うおこれ曲名なんだっけ??なんだっけー!!!!と思っているうちに曲が変わって、次の曲へ、DETERMINATIONSの曲に。こ、この人は中々にやりおる…この流れだし、音を気持ちいいだけで選んで聴いてるぞ…なんて思いながらさっき流れてた曲が思い出せない!ぐおーーーー!とか思いながら聞けばいいものを声が出ないから無理!ということで、早く喉を開かせて隣の男に話しかけたい!という気持ちで眠りにつこうとするも、その曲をもう一度聞きたい!なんの曲だっけマジで!?という作業で眠れないわけですが、そこは病気の点滴男そんなことよりも喉に詰まった膿みを吐き出したり、唾を出したりしながら辛い眠りと闘う方が精一杯ということで、あっという間に寝てしまいそのあと、寝ては起きてはを繰り返して気づけば朝に。

三分粥とかいう、ほぼ重湯というか、もうあれ、糊!と、おかずをひたすら咀嚼し痛み止めで喉を騙して飲み込むご飯は、いや、実際めちゃくちゃ美味しいんです、結局人間状況により美味しいご飯なんて変わるもんです。食べたあとはひたすら昼寝して夕方起きたら、あれっ!喉の痛みが少し消えてる!看護師さんがきて体温と脈拍、血圧測ってる間に喋れる!よしこれは今夜、昨晩の同じ頃合いで、隣と遮るカーテンをノックしてやろうと決めたのです。

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隣の男は強い意志を三白眼に湛えた短髪のいい男でした。カーテン越しの私、不細工そうな幽霊の様な声で「…あのぉ〜、昨日音が聞こえてきてて…」カーテンを手繰り上げて顔を見ると「あ、音うるさかったですか」「あ、いや大丈夫で、あの昨日聴かれてたマイルスデイビスの後に聴いてたと思うんですけどあの、一音一音上がってく曲…」と言ってすぐ「ああ〜、あれですか」てな具合で言われるがままに、スマホで検索して、あった!うおおお!やっとイヤホンで聴ける!とか思いながら、握手をして改めて互いに挨拶をしたらあとはもう大体通じて、その後は色々、東京の話、沖縄の話して、聞いて、母が漬けた梅干しを渡して、みかんもらい、誰かのお手製クッキーもらい、シークワーサーもらい!!とにかく話していてナイスガイ、脚がなんだか池袋病とかいう奇妙な病気だけど、身のこなしもいい具合のストリートおじさんで、早ければ来週退院でそのあとすぐ東京戻って仕事だってさ、まじかよ、強いぜ、カッコいい、ちゃんと治してくださいやー!

 

「目にダルさ濁らず、言葉篭らず、壮年のええ男ここいたわ」

 

皆んな漏れなく不調の人たちで、切迫した、妙な空間、たった一曲で、しかも音漏れで人が繋がれるなんて事は最高極まりない出来事で、そういえば以前に妹が「イヤホント気になります」という街ゆく人のイヤホンの中の曲が気になりすぎて、とにかくインタビューして「何聞いてるんですか?」っていうZineを売ってたことを思い出して、あ奴はこの出会いをひたすらしてたのかとこれまた感銘をうけたりとにかく感激が忙しい入院中の私でした。

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夏を想うには早すぎる沖縄の冬のだらしなさですが、この曲は12月の今の沖縄にこそあっているかもしれません、いや、もはやどこでもいいのかもしれない、音から呼び起こされる記憶は遠いアメリカの地ではなく、汗を扱い切れない気怠い暑さがあるあの地か、極寒のシベリアか、どこでもいい、どちらにせよ私が聞いた場所は、12月の沖縄は名護の北部病院で、その曲を聴いたその瞬間に、その自分の"今"を想い浮かべたのです。

 

「狂気は一瞬、狂騒を離れて、そこにまた狂気」

 

Music : Kool And The Gang - Summer Madness 

Location : NAGO, OKINAWA. 

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デジャブで行方知らずの私

この夢は現実か、この現実は夢か

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時折訪れるフラッシュバックとデジャブの繰り返し、この間はだいぶ長いこと起きていました。その時一緒にいたリトアニアから来た朋友マンタスにそれを言ったら「そうね、今日はもう100万回はやってるね、今日で地球は滅亡かもね、最期はコーラ飲んで死にたい私は」って笑い合うひととき、夕暮れ時の陽が暗闇と混じり合うのを海面、波に映し出す大浦湾の美しさたるやハレルヤ涙もので、それすらもデジャブでまだこの地にきて一年も経たぬ自分だけど、実際は何度も何度も来ているんだという一つ確信をおそらくあまりにも"今"にフォーカスしすぎるとしてしまうのです。

「BE HERE NOW」

睡眠不足の行き過ぎによる体験ですが、不眠症的に眠れないからそうなってるわけではなく、瞬間瞬間のせめぎ合いで、起きざるを得ない出来事に挑んでいるのでどうしても睡眠不足の行き過ぎ限界まで辿り着いてしまうことがあるんです、そしてその日は泥のように眠り、睡眠不足が始まった大体あの日から始まった一日がちゃんとやっと終わりました。

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東京はワンダーランドこないだ9日間の東京大冒険をしました、そのうち起きている間の半分以上を酔って過ごしましたが、その中でも、常にその瞬間瞬間で最高の酔いを着実にこなしていく貴重な同志は、馬鹿話を延々と長い時間をかけてしてきたからこその信頼感によって、会った時の時間は常に最新のものとなっていて、久しぶりの東京は全てのミッションを確実にクリアさせてもらえる特権を得た上で、四日間ぶっ通しの酒業を完遂させ、一瞬たりとも気持ち悪い時間がなかったということで、李白さながら酒仙人たる二人は薬草と共に寿命をしっかりと伸ばすことができました。

最終日、神宮前から丸の内を酔い足でふらつき倒したまま飛行機へと乗り込み酔いと素面の境目がない東京旅はしっかりと風邪を身体に仕込んできっちりと身体に負荷をかけれた歓びはJOYなんちゃって、どSと、どMをこなして、沖縄即日光浴生活を再開するしかありません。

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皆さまぬるい酒を飲んでてはいけませぬ。沈黙の臓器にしっかりと負担をかけて時間をブーストさせる酔い処方は2019年終わりかけにおいてジンのモンスター割りと決議されましたので皆様にご報告申し上げます。延々とぶっ飛び続けたければこれしかありません。

年末に向けての浮かれた話をあちこちで聞きますが、行方知らずの私は日々どこかで浮かれております、精一杯五感を満たし続けてまた一日が終わり、また一日が始まります。生きましょう、生きましょう、生きましょう。

 

「やっぱり、ビーヒアナウ」

 

Music : ファンシーデラックス - 小林大吾

Location : NAGO, NAHA, OKINAWA. TOKYO.

往く東京の前、沖縄業行。

善い心、Light side, not darkness side. キチガイでも、正しい行いを通して日々を達成

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着ている服や靴身に付けるもの全てが誰かからの貰い物の自分に頼るべきではないぞと言いたくなるけど、時折お金の無心は自分のところにもやってくる。頼る相手を間違えているだろうよと思いながらもなんとかしてあげるしかない、求められたらつい尽くしてしまう癖を持つそんな時期というかタイミングというか、そもそも大体そんな感じの人生だ。

皆んなの無意識の中に根付くお金の価値観はどんなでしょう。「お金とはその人の時間」という域をまだ出ていない自分は資産家にも、優れた投資家にもなれないのは間違い無いけれど、使う時間に対しての稼ぐ金の価値を上げていき、ある一定のラインを超えた分はお金がお金を生む領域へと入ることもわかっている。だけどそれもこれも天に、運に任せて生きるのなら欲を抑えて自分のためでなく他人の為にこそ、その領域へと行く努力をするべきなのだと思い至って、日々の生活の為に必要なお金を最低限にし、その最低限の生活で満足し、その自分を基本とする修行をしているのが今の私で、決してお金の面で頼る相手ではないのです。

結局は、一時仕事でいた那覇国際通りで右腕を流血したアメリカ人を助けて一緒に那覇警察署まで行き、留置されている12日間、名護にて彼の荷物を預かりその荷物をまた那覇まで持っていきその為に心優しき友人に5千円を借り、更には彼の母にも息子を頼みますと言われ、名護の村まで連れ帰るという謎のミッションを繰り広げてしまう訳です。これは散々に人にお世話になってきた自分の業ということで、でも必ず借りは返しているんだぞ…?と思いながらも11月23日、24日に行われる沖縄は那覇、波の上ビーチにて行われる「波の上フェス」のチケット売りを、5千円を借りた友人に頼まれて、売った分からお金を返すことになっているのだけど、自分は今まさに東京へと向かう飛行機の中で、チケット売りはまた那覇へと連れて行ったアメリカ人に託し彼も稼げるという状況はもう!ハレルヤ!!!なのです、ああ疲れた、ハレルヤ!

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東京には様々なミッションが多数あり、旅の途中?の私は数ヶ月前の「二度と東京には戻らない」なんていう意思を簡単に切り捨てて地元東京へと向かうのでした。

永遠の別れのような別れをした人にはどんな顔で会ったらいいんだと思いながらも人生の恥はかき捨て、そもそも恥じゃなし、全ては一つの道へと繋がっているのです。

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染め物の楽しみにふれて、全身借り物、貰い物で身を包む私は衣食住の全てを手に入れたつもりでしたがどうやら違ったようで、衣も自分で作らねば気が済まない長い道のりが始まった気がします。

村に来て約三ヶ月、住を与えてもらい、食は持ち前の食い気を発揮して村のチーフシェフの座を味で掴み取り、遂に衣は村の染職人シオンについて回って名護の東海岸で作り上げることのできるフクギ染、藍染といずれ月桃、赤土、コーヒーと繋げて衣も自分で把握していくことになり生きる歓びをなお一層深めていけることになりました。

東京に戻り一番初めに会うべき人に捧げるフクギ染の尊い黄色の手拭いは今私の皮鞄の中で身につく人を待ち、ひっそりと呼吸するのを感じます。

 

「暑いも寒いも、今あるものを纏っていきましょう」

 

Music : 生活の柄 - 唄 ハンバートハンバート、作曲 高田渡、作詞 山之内

Location : NAGO, NAHA, OKINAWA. TOKYO.